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2006年5月25日 (木)

樹木の利用

 20060517img_5089_2 植物の利用、、、、ひとつの樹種に利用を限定しない、という向き合い方は、取り尽くさないという利用方であり、有限である自然への賢明な対処の仕方だ。そのかわり人間力が試される。樹種の見立て、利用時期、暮らしのどこで使うか、、、、自然、、つまり山から取り出したものは、長く使う、そして繰り返し使う。細くする、、、薄くする、というのは有限のものから多くのものを生み出す技である。

 必要な樹木は名前がついていて、自生地の場所もわかっている。その採取時期も決まっている。制限(トメヤマ、ヤマノクチ)もある。

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1987年3月17日 昭和村大岐の父・菅家清一に聞いた話。大岐(博士山山麓)での樹木の利用法。Img_0322

■ドロブはアオギリのこと。高い山にある。ここら(大岐)では、クイナのシカブチ、ワンナザアの上のほうだ。二、三本ある。あとはハカセにある。学校あたりに植わってるアオギリのことだ。

■オコシカタ。マガリヨキ。

■モワダ。六月から七月はじめごろ、山を歩って探して皮をむいておく。ブドウも同じ。

■シオジ。ヤチッケ(谷地、湿地)んどごに育つ。昔、見沢なんかに、まっすぐで、ずないやづが、いっぱいあった。

■サルオガセ。夜に高い山さバンドリ(ムササビ)撃ちに行くと、風にゆさゆさしった。日の中(日中)見っと青い。竹色している。ハカセにはブナに昔はサルオガセがあったが、今はあんまねえ(あまり無い)。

■ホウキマユミ。ホウキにする。シバボウキ。少しやわい。オラはシバボウキはモミジどがで作る。昔は川端にあった。秋、春、ほとんど春に、葉のでない、ほきないうちに取る。春に五、六本取っておくと一年間に合う。今はコマユミとかゆうのか?三年ぐらいのものを取る。オンツアジイ(彦蔵)はよく取った。

■バラ。バラの実は下剤だ。種にも毛ばかりついている。トゲのないものは、サデミとか、ザルの縁(ふち)に使う。トゲなしバラは数は無い。

■クロモジ。香水に売れた。畑小屋あたりでは、取って売ったんねえか。

■マンサク。炭焼きしてたとき、炭俵の丸俵に使った。丸いスゴのなかの縁にしていた。じなじなどっで、昔は丸い炭俵だった。白炭・赤目とか焼いた。黒消しは普通の黒炭。

■キワダ。ちぃっちぇ、かじけたやつだ。胃の薬。終戦後、黄色い染め物にした。昔から使ってたんねえが?染め物はいつでもよい。薬には六月頃、内皮を取る。皮が二枚になっている。生きている皮と、役のたたない皮。外と内の皮がはがれっときが六月頃。

■アブラッポ。コシアブラのことだ。昔、山形のほうから来て、渡って歩って、何か細工物を作ったあぞ。新芽は、ここでは喰わない。木をなんとかと煮っと、白く、色がそのまま。リオウ(硫黄)焚いた。下駄になんか、作ったことがあったんねえが?

■ヤチタモ~育ってはやい。ホンタモは、ここでは見たことはない。

■ミズナラ。炭焼き、大きくなると樽材。ビール樽として出した。赤味だけ使った。ビール樽、戦前から終戦後盛んであった。野尻のババコウ(馬場孝二)は一年、二年で何千万円も儲けた。伐って、カンナかけて、荒加工して出荷した。柾でないとできない。柾目が三本とおっていないとだめ。白い部分の生きているところはだめ。固まって落ち着いているところ、赤味だけを使った。赤味はいつでもよい。川口だが、玉梨だがの人が死んで、ババコウ、我が一人でやって、ずむねえ儲けた。昭和二十年代、ハカセのハタヤマあたり、ちっとやっていた。トモミあんにゃだち、職人だから。

■モワダ。六月に皮剥いで、田んぼとかの水に入れた。腐らせて、中のいい皮を取って、荷縄、カゴとかに冬に加工していた。シナノキのこと。旧暦でサツキ(五月・田植え)が終わった時に取る。

■ソネ(尾根)にいっぱいあるが、名前は知らない(イヌシデを見て)。

■アオキ

■アジサイ

■コブシ

■ミズノキ。今では枝を取ってきて、一月十四日の団子さしに使う。大きいのはヘラ、シャモジ。こけしにも使う。普通、木は葉のないときに取る。木のため。夏はだめで、十一月から四月に伐る。カンジキに使う竹も、夏に伐ったらだめ。

■ウジコロシ。夏、押し切りで細かく刻んで、便所に入れていた。ヤギにくれれば死んだ。口からあぶく出して死ぐ。

■サワナシ。実を秋に採って、酒を造ったりする。子どもの頃は、学校帰りに喰った。奈良布、チジッパラにあった。

■バアライチゴ。黄色な実。サツキ(田植え)終わって、カッチキカリ(苅敷刈り)のころなる。いちばん早く実がなる。秋にはソバイチゴってのがある。赤い実なる。

■ニワトコ。

■ハシパミ。秋に実を採って腐らかして、中のあれだけ、からからにして喰った。子どものころ、喰った。

■ハノキ。大きくなると鉛筆の木に売れていた。土地が肥えている。ハノキダチ。どうしてもサワメに多い。二種類ぐらいある。ハノキ出ているところでやせているところはない。そういってカノヤキ(焼畑)なのんときゆった。

■コクワ。つるは、カンジキにする。ナガ・カン。ツメカンジキともゆう。実はクマの大好物。ヤマドリ、ウサギ、バンドリが喰う。

■シオジ。材料ねえとこでは屋根材。家にはタンスや卓など家具材。硬いし、ケヤキのように目が出る。

■ミネバリ。ミズネのこと。

■シバザクラ。細い、白い花が咲く。実は食べる。

■サクラ。スキーの材料にする。スキーにはハナノキも使う。音響用材。皮はナタのあたりに巻く。きがいて傘のふちどめ。菅傘のとめ。外皮を取る。

■ナナカマド。実はクマの好物。鳥類が喰う。今は生け花。

■シラカバ。皮を火付けに使う。ゆるい(いろり)の火付け、特に山小屋なんかで使う。ほんとうにいいのはガンビの皮だ。ガンビは皮をむくとサイハダッカア。
 ヒカゴどって、昔伐った太い松の木の根の腐ったやつと混ぜて、夜のドジョウブチなんかの灯りに使う。ドジョウブチは春、雪無くなっとすぐやる。ドジョウはすぐぶたないとだめ。横からみるから白く見える。昔、コウモリ傘の骨(鉄)三十本くらい一竹棒さいて作った。

■イイズク。オデエシサマの木ってもゆう。十一月十二日、オデエシサマ、昔やってた。イイズクの木は、炭焼きの帰りにおだって、持ってきておいて、オデシサマのハシとツエ、三本作って神様にあげもうす。二本は箸だが、一本は杖だが、それは楊枝だってゆう人もいる。あとはオデエシサマは片足悪いから杖一本作って上げ申して、その足跡を消すように雪が降る。

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