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2006年5月11日 (木)

カムカム果実

20060509img_4256  2006年5月10日(水)、今月は2回目となる夜に生産者に集まってもらい、エコファーマー申請のための書類の9割を整えました。単品目・半年の自然下での栽培の場合はまとめやすいですね。ただ地味がそれぞれに違うので土壌分析と自家堆肥の分析にあった設計(施肥量)は時間がかかりました。

 昭和花き研究会では、かすみ草生産でのエコファーマーの取得後は、かすみ草生産でのMPSジャパンのMPS-ABCと、かすみ草生産流通での適正前処理+レンタルバケット+低温流通+品質保証でのMPS-Qの取得をすることで合意を得ていますし、そのための生産手法見直し(環境配慮方式でコストダウンする)のためのエコファーマーの取得と位置づけています。後半の品質管理については2002年から取組が行われほぼ終了しています。

 農業生産では、GAP(適正農業規範)がクローズアップされてきていますが、ひとりよがりな生産ではなく、理解されやすい取組が行われないと、これら基本要件の取得が目的化してしまいます。20060508img_4091

 エコファーマーやMPS-ABCやMPS-Q、、、あるいはGAPの取得は基本条件であって、そのうえでどのような営業政策、商品政策を提案していくか、どうしたチャネルを利用して誰と取引していくのか、ということが目的となります。最終顧客である消費者あるいは装飾現場では、はじめてその美的要素、個人による選択が可能になります。そこまでの仕組みは本来、当然あるべき基本形でありシャドーワークとなります。顔が見えなくとも、基本要件がきちんと整うかどうか?その点、エルフバケットを使用してFAJなどが勧めてきた鮮度(花持ち・鑑賞期限の技術的蓄積)は、国内における標準になることを予見させます。顔の見えない産地であっても、基本要件をまず整備する先取性(じつは先取ではないのですが)を目的化せずに、それを基本として次に行うことでの独自性を考える時代になっています。日本では関連業態がとても多いため、コストダウンすべき見えない仕事の場所での誤った独自性を、生産や産地の個性として目的化した30年間だったと思います。20060509img_4301バケット低温流通のための施設整備のなかで、生産地の集荷所にようやく「花持ち試験室(テストルーム)」や「開花室(オープニング・ルーム)」が整備されることが標準化してきました。 単なる予冷施設という機能から、品質保証できるための基盤としての自主監査のための機能を持つ、ということです。その設置だけでは価値を生みません。それを販売と商品政策に生かす取り組みを行うことが目的なのです。

 ただし、共通化した基盤の次に来る商品の差別化のなかで、組織や資本による腕力(営業力)で、以下に上げるような「文字による誤解を生むような商品化」が進むと、結果として消費者を遠ざけることになると思います。

 便利店(コンビニ)の店頭に酸素水やガス・イン・ウオーターの国産機能水が並ぶようになっています。特殊な訴求を持つフルーツ原料とする飲料も出てきています。

 レモンの27倍のビタミンCフルーツである「カムカム」使用、、、、ということを明記した飲料水、あるいはこの「カムカム」を添加したものが添加されています。ビタミンC強化されているわけではなく、ビタミン量の栄養成分の表示もなく、果汁は1%とあるだけで、、、、、つまり27倍のビタミンCが添加されているわけではない、、、、、、非常に誤りやすい字句による購買意欲を持たせる表記が出てきています。Img_0680

 日本緑茶飲料がカテキン含量で機能性を高めようとしたことに似ています。

 国内の花き仕入れの現況については、いま書店の店頭に並んでいる『フローリスト』2006年6月号の、板橋市場の仲卸・自由が丘フラワーズの横山社長のコラムが、きちんと言い当てています。品薄でも高値がでなくなった構図は、こだわりの多い仕入れ者である生花店が、仕入れ計画書による単価を超えた商品での仕入れには代用品でまかなう通常な仕入れが、「通常」となってきていることを示しています。Img_0451

 セリという機能(価値付け、需給調整)は必要なこととして、法人が仕入れを起こすことが多くなった現状では、相対取引が全体の7割になっているところも出てきています。2日前、1日前販売とういうのは、相対取引であり、長期の予約相対、短期のスポットを含め、ある商品仕様に対する定価販売(時期による価格変動があっても)であるため、納品要件が求められます。商品仕様書の厳守が、あらたな機能の付加を求めているのです。新たな機能の付加というのは、基本条件の、つまり花持ち性を含めた生産履歴(採花日を含む、切り前も)と選別規格等の明確な提示ということになります。付随して監査機能が生じます。この監査機能を卸売市場が主体的に負っているのがオランダで、そのことに対しての手数料も取得するのです。Img_0465

 さて、朝の5時になるので圃場に行きます。

 

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