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2006年5月17日 (水)

樹皮利用の文化

  20060517img_50552006年5月17日(水)曇り。

 かすみ草のエコファーマーのにはどのような現場の対応があるのか?(まだ申請準備中、5月中に申請します)を調査に来たフローレ21の松山誠さんを、早朝の博士峠から昭和村に入り、大岐集落のハウス群を見ました。その後、柳津町を経由して会津若松駅まで送りました。

 柳津町大字琵琶首集落はゼンマイ収穫が盛ん。軒先、庭先、道端で稲藁(いなわら)のムシロを並べてゆでたゼンマイを並べて干す作業をしている。手で揉んでいる。山から自生しているゼンマイを取ってきた人、栽培したゼンマイを利用している人もいる。JR会津若松駅を12時1分発には時間があるので、復路は、3カ所ほど車を降りて地元の人の話を聞きました。 20060517img_5059天気がよいと3日くらいで干しあがる、という。

 みな庭先、外で仕事をしていました。

 スカリとよぶ手製のカゴ(籠)に採ったばかりのゼンマイが入っている。ゼンマイの綿を取っている婆様(ばさま、おばあさん)に使っている道具の話を聞いた。綿を取ったゼンマイはメケとよぶ竹製の底の平らな容器に入れていた。目の混んだザル、、、これはマタタビ製、、、、すべて爺様(じさま、おじいさん)が作っている、という。

 「どっから来たか?」と聞かれた。

 松山さんをさして、この人は「東京 から」と応えた。20060517img_5087_1

 婆様は言葉を切り替え、標準語近い言葉で僕らの質問に応えてくれた。

 綿取り作業にいそがしく、手を止めると迷惑だと思ったので、お断りしたのだが、手を止めて、歩いて玄関に入り「樹皮で作った箕(ミ)」を持ってきました。

 「写真撮っていいよ」

 「オライ(我が家)のジサマ(爺様、これは女性、つまり婆様からみて夫の爺様ではなく、2代前の爺様を言っていた)がカワグルミ(サワグルミ)の木の皮で作ったもんだ」20060517img_5089

 「家の中に入れておくのは、外に置くと、天道様(太陽光)にあたって皮がむけっちまあからだ(皮が割れたり、削げたりする)」

 つまり、手製の箕だが、直射日光にはあてないように管理している、、、、わけだ。とても大切にしている、、、、というのがわかった。

 樹皮を利用した文化は縄文時代やアイヌ民族の文化につながるものだ。

 「そのままで、そこに置いていいがら」と婆様が言ったが、20060517img_5091

 その言葉を聞いて、写真を撮った箕を玄関の日陰に置いて、玄関の戸を閉めた。

 使わないときに、樹皮製の箕は、直射日光にはあてない、ことをいま聞いたからだ。

 松山さんは、駅までの車中で「昨年10月下旬に花職人Aizuの湯田浩仁さん宅をはじめて訪問したあとに、山形県米沢市の博物館でゼンマイの綿を利用した繊維で作った糸や布を見たが、綿なんかそんなに大量に取れないのにどうしてこんなゼンマイ織りが出来るのか?と思ったそうだ。それが今日、昭和村からの帰り道の柳津町の琵琶首の集落で行われている作業をみると、どの家も庭先でゼンマイもみをしていて、「一大産業だ」と思って、綿も大量に取れるんだと実感した、、、、という。私たちにいろいろ話してくれた婆様は綿は畑の肥やしとして(堆肥として)入れる、と言っていた。20060517img_5099

 なぜ、わざわざ、ゼンマイの綿取りの最中に、、、、私たちのために、作業の手を止めて立ち上がり、家に戻って樹皮製の箕を持ってきてくれたのかを、ずっと考えている。私は今日はじめて会った婆様だ。

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 庭先で仕事をする意味→→収穫物の公開

 朝8時、昭和村に向かう博士山のブナ林内でツキノワグマを見ました。今日はその森でずっと「気配」がしていました。少し遠く「がさごそ」と落ち葉を踏む音を何度か聞いたので、、、、カッコウの鳴き声も今日、ブナの森ではじめて聞きました。南からの渡り鳥です。 

 残雪にクマの足跡を見て、その後、「エゾハルゼミのブナ」と呼ぶところで松山さんはクマの糞を発見、、、、いつか会うな、とこの春から思っていたので、右向き後ろ姿のクマを見て、写真を撮って、今日は、すぐ国道舗装道に松山さんと降りて帰りました。クマは夢中で昨年秋に豊作だったブナの実を雪どけで出た落ち葉から探して食べていました→→→猟師の目配り

 1995年に書いた記録より→→→博士山麓に暮らす人々に学ぶ(菅家博昭)20060517img_5028

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