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2006年6月28日 (水)

手作りと第三世界

 2006年6月28日(水)朝の気温、15度。曇り。昨夜から今朝にかけては雨量は微量だった。夕方17時頃は、眼前の博士山が黒い雲を呼び止めてまとわりついた雲は標高1000m以上では降雨だったようで、風が集落、かすみ草の苗を植えている畑にも吹き下ろしてきた。寒かった。19時前に小雨となったが、すぐ止んだ。20060627img_8002

 手仕事、もの作り、大分県の阿蘇山の北麓の吉江さんのところは雲が集まり、雨が降る。家の向きを見ると、後背地に阿蘇とくじゅう連山を控えるかたちになる。ここ奥会津の大岐集落は、東手、つまり眼前に博士山を見る集落配置になっている。天気は目の前の山を見ていればわかる。集落の後背地の「ショウハチハヤシ」から雷雲が来る場合は、雹(ひょう)が降ることが多い。北西の志津倉山(三島町との境界)から雷雲が来る。普通は田島町側の舟鼻峠、高田町の博士山側の南方から雷雲は来る。

 吉江さんのコメントに手先の器用なお年寄り、、、、とあったが、小さな時から、暮らしに使うものを自給自足、、、手作りしてきたから、年を取っても器用に手仕事ができる、、、そのところが、たとえば現代の私たちが加齢して手先が器用になることはない、と思う。

 子どもが集まる雑貨ショップ。そのほとんどはかつての開発途上国、、、、第三世界の人々、、、たぶん子どもや女性が手作りしたものが並ぶ。第三世界ショップではフェアトレードを行っているところも増えてきた。

 一方、本邦・日本国では、かつて子どもの時代からワラ仕事、手仕事の日常生活を経験してきた老人による手仕事雑器、、、、編み組み製品が、「道の駅」や「直売所」に並び、とても高価な値段で来村客に買われていく。

 手仕事、手業(てわざ)の風体(ふうてい)を、見抜く力を人間は持っていて、それを暮らしのまわりに配置したいと直感的に感じていることがわかる。微妙にひとつひとつ異なる違いを眼や手触りは求めている。それは製品の個性とは呼ぶべきものではない。品質には幅があることは、素材たる自然にはおのずとすべて異なる、、、いやある範囲で共通した「同じ感」があるけれども微妙に違う。それが手作りを認める世界だ。

 農産物はひとつの品質の幅を持つ仕上がりになる。その統一を図るために共撰という仕組みがある。共撰という仕組みが品質を確保しているわけではない。品質が統一されたとたん「没個性」となり大量生産品に準じ、コモデティとして価値を失う。20060627img_7911

 一人の人間、あるいはひとつの家族の目揃え、、、統一感でのくくりは、なぜか長さやかさ(ボリューム)が異なっても、統一感がある。昭和花き研究会では生産者のくくりで、出荷先市場を決めている。集荷所で同じ規格を集めて、再分荷すれば、その品質のくくりがばらけてしまう。使う場面が大量に同じものを必要とする加工場か、業務筋か、あるいは1箱や10本の1束単位で使用する小売店なのか、、、で、その求められる機能は違う。

 染色は品種の性格が出て、同じ色でも異なる品種、切り前、染色時間ですべて異なる。異なるところが素敵だと理解されない加工所からは仕入れ担当に毎回クレームが来る。どぶづけ、あるいは上塗り加工品と、生きたまま花持ち重視での吸い上げ染色では仕上がりの風合いが違う。そのことを理解してもらうためには、自ら染色を体験すること以外に「手」は無い。20050604of3

 日本の内なる第三世界である農山村も、世界の途上国と同じフェアトレードの対象になるが、その土地を訪ねて実像を見れば、優れた精神文化を持つことがすぐわかる。それは自然には同じものがひとつも無い、という認識を持つこと、素材はヒトが生かすもので、使い方も使い手の精神文化を反映するからだ。流通はその共通基盤を作ろうとする。効率化してコモディティ化して失った物を、ヒトとヒトの交流で補おうとする。あるいは生産地域の人々が消費地域に出て行く。相互理解をして得るべきものは、とても時間がかかる。

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 明日6月29日は花職人Aizuの産地公開で十数名の小売や流通にかかわる人々が会津に来る。そして7月中旬には首都圏の卸売市場に生産者が出向く。

 昭和花き研究会では昨年6月に何回か産地公開を行い、かすみ草の定植、畑に苗を植える体験とか開花しているものを見ていただいた。今年は補完的に同じように開催した。7月3日の朝5~9時頃、大田市場花き部の仲卸・中央花卉フローレ21大田店の隣同士の店舗でかすみ草の即売が行われ、生産者も付きそう。2階の市場中央通路(大田花き・FAJの間)ではかすみ草の展示なども行う。これらは花を仕入れる人々を対象としたもの。これまでの小売店の店頭でのフェアとは異なる。商品を見せる小売店店頭と、仕事の進め方、素材の質感を見せる仕入れのための理解を深める展示は異なる。

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■パソコンに造詣の深い千葉の草花園のダイスケ氏。昨年5月の仲卸店頭でのフェアと、今年のフェア。彼は今年は「手書きのアンケート用紙」を手配りした。「捨てられない工夫」と「気持ちを伝える工夫」。「花日記リンク集」の運営者でもある彼の「今風」に学んで、昭和花き研究会の七夕かすみフェアの仲卸店での配布物は「手書き・手作り・手折加工」にした。素材もカネトウさんなどに「手作り」「実写」してデジタルでいただいた。ブナの新芽もあゆみ氏の手書き作品。流通にかかわる皆さんには5月はじめに原稿依頼して5月末に書き下ろしていただいたものを掲載しました。それは折り込み「裏面」にしました。表と裏があります。

■板橋市場花き部でも7月3日~7日展示、7日の朝から仲卸共同のかすみ草販売が行われます。

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■磯村信夫氏の視点→→→社長コラム「世界一を目指す」(MPS、日本、野球)

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 ■植物とエチレン。根が張る。風や刺激、傾きで植物内でエチレンが作用し根、芽を。

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