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2006年6月30日 (金)

降雨へ

Img_6353  2006年6月30日(金)暑い日だった。17時頃より降雨となり、相当強く降ってきた。主な作業のうち、かすみ草苗の定植作業には降雨は良かった。これまで雨が降っていない日が多く、採花終了者は、潅水作業が1昨日くらいから行いはじめた生産者が多くなっていた。

 三島町川井のニューホープが開花し、今朝採花した3コモは5本束で染色し、中央花卉へ30本入3箱として日曜発送、月曜陳列される。それ以外はホワイトロードで今日染めた。雨前だったので、よく染色剤が上がった。

 昭和花き研究会では2002年の6月から、花良品の阿部社長ら店頭スタッフと、横浜市のパレス化学の竹田研究員らの技術開発で、カラーリング・ジプソフィラ(かすみ草)の商品開発を行ってきた。Img_6306

 第1期~パレス化学の染色剤ファンタジーを吸い上げで染色する。昭和花き研究会の場合はSTS前処理剤は採花後20分以内に畑に持ち込んだバケットで行っている(エチレン対策と花持ち延長、採花ロス率の低減のため、気温低下時は対応は異なる)。

 そのためいったん処理を終えたかすみ草を、棚に横置きして乾燥させ、目安としてかすみ草の一束の質量を5%軽くして、乾いた茎もとを2~3cmほど切り戻し、染色液に浸ける。頂花が着色したら染色剤より引き上げ、抗菌剤(バケット用)の入った水に浸けて、再水揚げしバケット出荷梱包していた。Img_6359

 これはいったん乾燥した分の水分を吸収するところがポイントで、この場合、周囲の環境に染色作業が左右される。気温低下、日照無し、高湿度だと、全く染色剤を吸わない。

 またいったん乾燥作業が入ることから、開花した花のしおれがもとに戻らない場合がある。

第2期→花良品・有楽町で鮮度保障販売を行うこととなり、染色手順と剤の開発を行った。パレス化学のハイフローラ前処理剤(STS)に染色剤を添加したものを2004年から製造していただきピンク、ブルー、ラベンダーでの対応を行った。

第3期→加えて2005年、イエロー、レッド、グリーンを追加した。

第2,3期の処理は、採花したかすみ草を20分以内に水揚げせず、調整結束してすぐ染色剤理STS前処理剤に浸ける。そのため一発処理で終わる。通常、プラカップに5cmほどの深さで15本80cm級が処理される。吸い終えた束は、通常のSTS剤に規定期間入れる。そのため低温であってもつぼみの開花での白い花の着花がみられるが、鮮度優先での処理。菅家はこの作業を行っており、採花→結束→着色。採花→結束→着色と、通常朝採花、夕方採花しかできないため染色加工の数量が限定されている。

第4期→2005年7月、開花室を設置した新・集荷所が完成した。開花室では第1期の状態の前処理済みのものを、ファンタジー染色剤に浸け、乾燥作業をせず、開花室に入れ、20~30度、2日ほどで、染色される。

 この技法は、和歌山県のJAみなべいなみのかすみ草集荷所でクリザール社日本技術陣とともに開発され、2005年12月より実用技術となっている。Img_5904

 昭和花き研究会では、担当職員を採用していないこと(農家のグループであるため)、その作業人の問題があり、フェア時の対応のみで、定期納品での対応はできない。

第5期→2006年7月3日~7日、大田市場花き部でのはじめてのかすみ草展示・フェアを行う。もともと小売店主が行っていた染色作業を、再度、店頭染色への提案とするためこの5カ年の店頭販売等の実績を踏まえて、提案する。会場には3日の午前、パレス化学の竹田研究員が滞在します。002

第6期→JAみなべいなみが行っているように、オランダ輸入の粉剤染色粉の溶かしこみでの染色技法が待たれます。そして販路では宮崎のJAはまゆうの特価販売事例。スイートピーは国産の食材着色料の電子秤調合で色目を作っています。専門店チェーン店仕様、仲卸店仕様と、商品着色仕様書のオリジナル化をJAはまゆうでは、進めています。2006年6月17日に宮崎市で行われた全国の仲卸会の総会講演会にJAはまゆうの村上昇さんが来場され、近況をうかがいました。007

 ※染色をしてみると、植物の水揚げのマーカー(トレーサー)として、有効であることがわかる。STS前処理剤に浸けていても、前処理剤が植物体に吸収されていない場合が多く、そのため、処理時間・濃度を守っても前処理されていない事例が多くあることがわかった。それを補完するのが開花室の技法である。開花室はオープニング・ルームといってイスラエルで土井元章論文を素に開発され、応用され、ケニア、エクアドル、オランダ等各地で採用されている標準技術。前処理は処理剤に浸けるのではなく、開花室で前処理することが原則となっている。湿気の多い日、通常は葉からの蒸散による前処理になるのだが、かすみ草の場合、一部市場から全葉取りを指示されたり、するなか、また葉取り調整結束後に前処理を行うのが一般であるため、処理剤が吸収担保されない。Dsc00242

 圃場採花直後(切り口が乾く20分以内9に葉付きのまま前処理剤に浸け、常温処理すれば、吸収量は担保される。しかい低温、高湿度条件ではそれも難しい場合があることが、染色をしていて明らかになった。

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染色の目的は、白の再発見です。

店頭で消費者から教えられたのは、染めたかすみ草を飾っておくと数日後から白い花が次々と咲いていく。飾って1週間目には白が半分、最初の色の花が半分あり、とってもきれい。きついような色であっても、時間経過で色がかすんでいく。

白のかすみ草でも、もしかしたら、つぼみが咲いていくのではないか?と思い、白を買うようになった。

日本人の感覚だと、店頭に多くよせられる言葉は、Img_6367

「こんなふうに染めないで。白いかすみ草がかわいそう」

「かすみ草は白のままにしてほしい」、、、、、、

必ず言われます。

聞き取りしながら販売を進めてきました。

店頭で染めたかすみ草を購入されるお客様は通常は花を買ったことがないひとです。ですから花の管理、フラワーフードの使用、フライヤー(チラシ)の説明をします。商品説明をていねいに行うと再来店を期待できます。

そして次の来店時には白の、かすみ草を購入していただけます。

機能性、という付加価値とすれば、においの少ないニューホープ、、、、これがかすみ草の究極の品種だと思っています。花良品・有楽町の定番です。

購入されたお客様に満足いただくことが、仕事の大前提になります。そのための品質、栽培、出荷技法、および前処理の適正化、、、、商品開発は多くの人々が同じ着地点を持つことで、可能である、、、それがこの5年間のかすみ草フェアの総括です。店頭から、さかのぼって、卸売市場での展示・フェアにようやくたどり着けました。5年かかりました。その間、多くの人々の支援を受けたことが大きな励ましと力になったと思います。7月13日、14日は北海道で第4回のかすみ草サミットが開催されます。同じ歩みです。(昭和花き研究会・菅家博昭)

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