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2007年7月29日 (日)

1本の花

■2007年7月28日(土)17時30分ころ。栃木県鹿沼市のスーパーマーケット店内の花売り場。いわい生花が、かすみ草フェアを実施中。この売り場では遠目に岩井正明専務の応接・仕事ぶりを観察・学んでいました。茶色のTシャツの胸元にはモンステラの意匠があります。20070728dsc00500

■ノースリーブの白い服、ワンピースに、白いスニーカー、髪を後ろでピンクの輪ゴムでしばっていた小学2年生くらいの女の子が、母親と買い物を終えて出口を出ようとしている。そこでカラーリングしたかすみ草のコーナーを見つけ、、、、入店するときに見ていったのだと思う。左脇にかかえたB5サイズほどの鞄から320円を取り出そうとしていた。自分のおこづかいで1本の花を買いたい、というココロが動いたのだ。

 かすみ草は1本315円(300円に15円の税込み額、5%の消費税。)。

 20分ほど迷っていた。

 ひとつは、母親はピンクが好き、自分は黄色のかすみ草を買いたい、ということ。

 あとは、花屋さんは、おつりをきちんと返してくれるのだろうか?ということ。もし、おつりが出なかったら、どう言えばいいのか???など、母親の後ろにくっついてもじもじしていた。20070728dsc00558

 気づいた岩井さんが店頭に出てきて、接客。きちんと315円いただき、「かすみ草は小さな銀河」の紙(裏にはかすみ草の管理法が書いてある)と、花瓶に入れるフラワーフード1個を、腰を折って目線を低くして、女の子と、母親二人に説明をしていた。この説明がとても大切で、花の管理の仕方がかすみ草を通じて学べる仕組みになっているフェア(催事)なのです。

 1本の黄色に吸い上げ染色されたかすみ草は、私が栽培して生産したかすみ草を私が染めたもの。それが女の子の手に渡り、大切に持ち帰られるところを見ました。

 その日の夜は、この1本の花が主役になったでしょうか?1枚の小さな紙は「購買証明」として、花が終わってドライフラワーになっても、、、紙は残ります。ほんとうは1本づつタグに取り扱い説明文を書いて付ければよいのですが、そうもいきません。

 話題が家庭のなかで長続きする仕組み、が、花持ちの科学性(試験結果に裏付けられた)や、フラワーフードを使うという、顧客消費者の花へのはたらきかけ、を呼び起こすことが大切です。 20070728dsc00460

■いわい生花の4店舗でそれぞれに、多くの発見や学びがありました。いつも店頭に立つ意味は、買っていただく瞬間の物語を自ら確認したい、ということと、それを補佐するための「花持ち試験結果」や「消費者家庭での管理の仕方(標準化)」、フラワーフードの使用など、花をあつかう知識や経験を増やしていく機会を創出する場に、産地として参与観察しながら、よりよい商品仕様のかすみ草を作りたい、ということで、こうしたフェア・店頭参与を続けています。卸市場での花の価格の安い時期ほど、高品質な花が出荷されています。お金が手元に入る、入らないというビジネスのことも大切なのですが、花を作るのは、使っていただくことを前提としており、それは子どもから大人まで、1本の値段が安くとも、高くとも、価値前提は同じです。生産者は誰一人、値段が安い時期だから手抜きをしたりしていません。しかし販売、という現場を見るという行為、そこに関わるということは、なかなか一歩先にでれない産地がとても多いのも確かです。20070728dsc00560

 店頭で、何を見ようとしているのか?ということが大切です。売れればそれにこしたことはありません。売れなくとも、花の持つ意味や、そこで生まれ続けている小さな物語をどのように感じる心性を持っているのか、、、、

 小売店は来店客が作ります。したがって、突然産地から来ました、ということでお店の持っている雰囲気を壊す場合もあるので、慎重さが必要です。見守る、ということが販促になることも多くあります。そのための資料や販促物、POP、、、など小売店と産地・卸市場の対話の場面がフェア以前にあったのですから、、、、商品特性、、、染めかすみ草は、フラワーフードで新しい白い花がつぎつぎと咲いていくなど、、、、今後、来店客との対話が進むような知識を、直接・店頭のスタッフに、お伝えすることが主眼になる場合もあります。

  1本の花(植物)で、一人の小さな顧客を創造できる、その積み重ねしかないように思います。いわい生花は、とても、よいお店でした。

■2002年に、花良品の阿部社長(当時)の協力ではじめた、店頭販売は、売れるときも、売れないときも、多くの学びの場を小売店の側から提供していただくことで実現してきました。あれから6年、、、、あと4年続けて10年です。

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