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2007年8月 6日 (月)

こどもの記憶(おもいで)を創る

■こどもの目線に、大人がしゃがみこんで、というのは頭では理解できてもなかなか体がついていかないのですが、タマハナの志村さんはそれが自然に出来る人です。それを1枚目の写真にしました。今回のフェアのテーマだったと思います。記憶に残るおまつりで、こどもは、古くて新しいかすみ草に出会う(昭和花き研究会としてのタマハナ参加のテーマでした)。 20070803dsc01349伝統は子どもに受け継がれることがなければそこでとぎれるからです。お祭りはこどもを誘い込む仕組みをたくさん持っています。それが先人が仕掛けてきた歴史的なものです。まず衣装をユカタにして、ココロを日常ではない、ことにします。雰囲気と、その衣装であのときの自分に戻れる仕組みです。かならず祭りには衣装があります。ユカタで露店で花、というのが撮影できたら、とまず今回のフェアには参加しました(2枚目の写真)。

 まつりの主役は、いつの時代も子どもです。子どもが引き寄せられる構造をもつ祭りは、結果としてその地域を永続させます。シンテッポウユリの産地の秋田県鹿角市に招かれて講演に行ったとき、それを感じました。夏祭りには全員帰ってくる、という仕掛けがあります。20070803dsc01377

■7月の下旬に栃木県鹿沼市のいわい生花のSMテナントのK店で、母親はピンク、こどもは黄色がいい、、、と、結果として黄色のかすみ草が選ばれました。黄色は単品では売れない色です。年齢層(~10歳くらいまで)には目に映る色かと店頭を見ていて考えました。8月3日の店頭の写真、手代木明美さんの報告のなかにあったものですが、それも黄色が1束入っています(写真を転載しました、3枚目のものです)。店主のタマハナの志村三枝さんのブログでは、①ピンク ②ラベンダー ③イエロー(黄) の順が人気でした、と掲載されていました(感謝がいっぱい八王子まつり)。

 グリーンは花屋さんが好きな色で店頭で来店者は買いません。レッドは美人が迷わず買いますが、あまり売れる色ではありません。花良品の店頭で販売を続けて、ピンク→ブルー・ラベンダーが3色として基本に据えたのは、これが売れ筋だからです。それを売るために黄色や赤、緑があります。それを後にパレス化学に追加してもらいました。基本の6色ができました。白を店頭に染めた(カラーリング)と並べることが必要なことは言うまでもありません。白は基本色の第一に入るからです。量販店では、染めカスミフェアと企画してしまうことが多く、白の位置づけが無くなり、受注は染めだけ、ということになります。白を消費者の選択肢に残せるMDを組めるかどうか?が、分かれ目です。F0053392_230887_2 白を入れる意味は「伝統」「ベーシック」+「トレンド(染め)」を見せることに意味があります。伝統がわからない構造でトレンドは売れないためです。白のかすみ草を入れるフェアは成功します。かすみ草は黄色、あるいは青、、、、という誤ったイメージを子どもに植え付けないためにも必要なことです。

 トステムのビバホームの鴻巣店(埼玉県)の花売り場に居た唐沢さんと、出会って店頭での長い期間のフェアを行ってきたのですが、白20本、染め4色(1色5本×4色)を基本として納品するようになりました。白を半分入れる意味はとても大切です。

■売れるものだけを店頭に置き続けると、売れなくなります。売れない物、売るための工夫を求められるものを置くことでお店の努力と、お客様の選択肢や「思い出・記憶にかかわる消費」を引き出すことができます。それは来店客にとって、自分が育った地域や通った学校が、、、、大人になって無くなってしまわないこと、と同じ精神的な安定感を創出する意味を持っています。あのときの自分に戻れる商品が、花屋さんの店頭に無くなったことが、日本の花の消費をだめにしたのです。

■ベーシック・アイテムというのは7割、かわらないものです。1割はトレンドで流行を追い、2割が新しい売れ筋で、次の時代のベーシックになっていきます。フェアでは古いものと新しいものを混在させて、なつかしさと、その品目への発見を誘因するものです。20070803dsc01183

 今回のタマハナフェアは、色を選ぶか?花のカタチ(構造)を選ぶか?という、店頭の左にかすみ草群、右手にトルコギキョウ群をそれぞれ多色にならべ、そのまんなかに黒い紙でラップした白いトルコギキョウを白いかすみ草が包むという商品が境界に置かれました。(4枚目の写真)

■初日に陳列を行ったとき、気づいたのは、白いかすみ草に色のついた紙を巻いてさらに透明なフィルム(セロハン?)で巻く、という2本1束の包装で、かすみ草は準備されていました。なぜ2本にしたのか?ということもあります。売価の設定も難しい。

■多くの子どもたちが、多摩花売所の店頭で、かすみ草に出会えたことを見届けることができて、満足して帰ることができました。課題は思春期以降、40歳ぐらいまでの人々にどのように提案ができるか、に、かすみ草の将来はあると、その点を考えながら帰りました。中央花卉の中谷さんたちと、草月流の前野さんの新しいプロジェクトは、7月からはじまっていて、その世代への提案の解答のひとつを出してくれるものとして、私も参加しています。

 私は「かすみ草」を通して社会や文化、人間の行動を見ています。拠点は会津の山奥の「限界集落」の大岐(昭和村)です。

 米国(アメリカ)では経験経済、、、、エクスペリエンス・エコノミーに関する実証試験や研究が進んでいて、それがディズニーランドなどの経営を支えています。買い物体験をする場もイクスピアス(エクスペリエンス)として新設されています。ウィンドウズのXP、、、、いまは今年からビスタになりましたが、XPはエクスペリエンス(経験)です。20041208atzu_2

 地域(地方といってもいいのですが)で仕事をする意味を考えたときには、その風土のなかで残ってきた祭りに、個店や産地、卸としてどのようにかかわっていくのか?というときに露店というスタイル、、、、数日しか存在しないスタイルは、とても魅力的です。その露店に合わせて出店するフランチャイズ店を創りたい、というのが、かつてケンタッキーFCの代表だった大河原毅さんと当時の阿部社長(花良品本部・池袋)で、会議をするなかで話を聞いたことがあります。4年ほどまえです。プロジェクトを大河原さんは進めていて、いくつかの試みをされていました。会議では、七夕カスミフェアについて大河原さんは賛意を示され、ケンタッキーをはじめたとき売れなくて、クリスマスにチキンを、、、というプロモーションでなんとか生き延びることができた、というエピソードをはなしてくれました。本来は七面鳥なのですが、そこをチキン(にわとり)にしたのだそうです。あたらしい習慣と商品と記憶、、、、という話でした。

 このとき、見ているところが自分と良く似ているので、私はお祭りと販売のリンクには興味を持ってきました。

■手代木明美さんの写真から 1枚→→→ タマハナフェア(八王子まつり)8月3日(金)

→→→ 明美さんの報告

→→→ 山内君の報告

→→→ アスターさん

■今日はヒロシマの日です。20070805dsc01537

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