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2007年11月23日 (金)

日本山村会議(御浜町)mihama

■2007年11月23日~25日、三重県御浜町中央公民館にて、日本山村会議が開催される。福島県会津、昭和村のカラムシと麻の記録映画が上映される。エスノボタニー(民俗植物学)や地域の基層文化を記録したもので、民族文化映像研究所(通称、民映研)による記録で、20数年前にこの記録映画撮影のための準備や撮影に20代の私や、今回同行しているS氏が立ち会った。今日は、その映画上映後に、同研究所長の姫田忠義さんが講演する。その後、我々が演奏することになっている。演奏時間は日程が繰り上がり、午後4時頃から。

 民映研の調査・記録について、特に、新潟県朝日村三面の記録「越後奥三面~山に行かされた日々」の図書刊行を行ったのが、東京神田の「はる書房」でその代表だったのが古川弘典さん。現在の三重県御浜町長。御浜町教育委員会が今回開催される日本山村会議の事務方を務めた関係で、私たちが招請された。

 はる書房から私(菅家博昭)は著作『イヌワシ保護一千日の記録~猛禽類保護実践と奥只見発電所増設事件」(2段組528ページ)を1997年に出版している。

 →→→ 三重県御浜町

 →→→ 日本山村会議

 →→→ はる書房  →→→大会概要

 →→→ 民映研

■古川弘典さんにはじめてお会いしたのは、1984年12月12日、奥三面集落が、新潟県営ダム建設により水没による廃村が決まり、民映研の撮影チームが同地に借りていた家で、雪がふりそうな晩秋に、当時私淑していた考古学者:周東一也先生に随行して行ったときだった。三面セミナーに次いで二度目の訪問であった。

 その後、上京する機会があったときに東京神田、水道橋近くの、はる書房を訪問した。木造の古いアパートの二階の一室に、社員一名、社主の古川さん一名、という出版社(当時)だ。1980年代のなかばのことで、昭和村の苧麻(からむし)と麻の栽培・生産の記録映画が完成し、東京の四ッ谷公会堂で上映会・シンポジウムがあったときに、なかよしバンドとして招請され30分演奏・歌った。古川さんは、私たちの10周年記念誌「なかよしバンドオリジナル楽曲集」に寄稿してくれ、私の創った「ふるさと5月」をおほめいただいた。いま、20代の時に創ったそのうたを、30年も歌い続け、50歳近くなる私たちが御浜町で歌う、というのはとても縁を感じている。

 この旅程のなかで、同行しているS氏といくつかのことを話したのだが、かれが主宰している『じねんと』という手作り月刊ミニコミ誌は、まさにその30年前から発刊されていて、はたして古川さんは昭和村に何度来たのだろうか?ということだった。数回だと思うのだが、あまり記憶に無い。僕は出会った場所が奥三面であった、という強い記憶しか残っていない。私の30代は自然保護活動に費やされ、そのすべてを著作に押し込め、原稿を古川さんに託した。当時、執筆したのは1年をこす長期入院中であった。

 奥只見のイヌワシ保護で、とても恩を受けた、新潟県銀山平で土産物店を営む尾瀬三郎商店の中根真太郎さんと、この10月に電話で話す機会があった。当時、孤軍であった私を支援してくれた中根さんは、いま『会津学』の1号、2号、3号を店頭で販売してくれることになった。越後の北の奥三面、南の銀山平、ともにダム・発電という開発は、雪が貯水という機能を持っているという資産、近代的特性を利用したことによっている。

 民映研は、そうした人為により廃されていく山奥の集落の滅亡を現地で立ち会い、無念の思いで記録活動をずっとしてきた。いつも普通に暮らしてきた人のいとなみを観察し続け、その人々が気づいていない価値を映像記録にドキュメントしてきた。

 今回上映される昭和村が舞台となった「からむしと麻」には我が家の祖母トシが麻の栽培・糸つくり・機織りまでで登場している。1999年11月9日が命日であり、久しぶりにスクリーンで祖母に会うことを楽しみにしている。熊野は日本の霊地である、ということがまた確認される旅になった。

 同行しているS氏も、父が入院し、早く亡くした母の仏前に毎朝拝み、その後、ずっと、昨夜の彼によれば75日間毎朝、今日のために練習をしてきた、という。彼はベース担当なのだが、今回の公演は二人のためギターとブルースハープ(ハーモニカ)を担当する。歌詞は自分たちで書き、作曲し、編曲したものだが、やはり忘れてしまうので、練習し暗譜するのが、日課とした、そうだ。曲間の話しは筋立てをすでに決めており、昭和村から御浜町までの距離感(11時間かかった)、雪が降っていること、自分たちで作詞作曲をしていることなど、すべてシナリオを書いている。30分でそれは完成されている。

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