2009かすみ草

2009年12月29日 (火)

日本のかすみ草 この15年で半減へ

■日本国内のかすみ草栽培面積は、1992年 571ヘクタールhaあったものが、2008年 267ヘクタールと半減している(47%)。栽培農家は統計のある1990年が6320戸が、2006年に1590戸となり、最大戸数時の25%にまで縮小している。栽培農家数が75%減少し、栽培面積は53%減少している。

 1500戸、250ヘクタールが、かすみ草生産地の現況であろう。1反6畝(16アール)が平均耕作面積になる。

  福島県の奥会津地方でのかすみ草の栽培(昭和村等)は、夏秋の生産である(冬は雪のため生産は休み)全国栽培面積の12%を占めている。出荷時期である6月~10月末までは、出荷本数では70%の全国シェアがある。奥会津(昭和村等)はかすみ草の栽培面積をずっと維持しているだけで、他産地がかすみ草の生産を止めて相対的にシェア率があがっただけである。

 11月~5月は、熊本県・和歌山県・高知県・静岡県等の暖地がかすみ草の生産をしている。

■平成3年→平成19年の業態別花き小売店数(販売額・億円)は、

 花 専  門  店   21,751店(5607億円)→21,255店(5215億円)
 食品スーパー     671店( 53億円) → 5,417店( 498億円)
 ホームセンター   485店(292億円) → 3,146店(1360億円)

 販売店の合計は 41,008店(8081億円)。

 これは経済産業省の商業統計表の数値であり、これを見れば、花の売り上げの増加を担っているのは量販店(スーパー、ホームセンター)であり、専門小売店は売り上げが多少減少しているだけであるが、販売店数は維持している。販売額は仕入額ではないこと、掛け率が異なることにも注意したい。

■昭和村からは出荷期間の半年(6ヶ月)で531万本、シェア70%として3万店にかすみ草が供給され、数値上は1店177本の使用。出荷日数が180日としても、日本国内の花売場で1日1本奥会津産(昭和村等産)が使用されていることになる。1店180本としても40本入で半年使用数は4箱~5箱。

 かすみ草を仕入れない・使わない花屋さんはとても多い。

■図はクリックすると大きくなります。

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2009年11月23日 (月)

見えないものを見る

■2009年11月22日(日曜)夜遅く、NHK教育テレビ「ETV特集」を見た。

 「ピアニストの贈り物 辻井伸行 コンクール20日間の記録」

 今年の6月、アメリカで行われたピアノコンクールをピーター・ローゼンというアメリカ人が記録していた。眼が不自由なのにどのように練習をしているか、、、、番組の終盤、膨大なピアノ曲を暗譜しているだけでもたいへんなのに、、、という審査員ピアニストの講評があった。

 またオーケストラの指揮者の吐く息(ブレス)に、合わせるコミュニケーション。彼にはオーケストラの指揮者を見る視力がない。それをどのように合わせるか?を撮影していた。

昭和花き研究会は、この夏から秋に福島県内の5都市の量販店で、染め色かすみ草フェアを開催した。昨年秋に試験販売を経て、環境負荷低減プログラムMPSに登録した生産者のかすみ草(昭和花き研究会には8名登録)を基本に採花日表示をして80cmの染め色かすみ草をリターナブルバケットで納品し、7月1日から10月中旬まで、店頭販売してきた。染めるかすみ草は、その時期にいちばん良い八重大輪系の品種。

 フェアは土曜日・日曜日。5都市7店舗で開催し、すべて生産者・卸・加工・小売店の責任者が店頭に立った。昭和花き研究会では参加者が店頭での経過の記録をとっている。一部は雑誌『会津学』5号(2009年8月15日発行)に掲載している。その後の出来事のひとつ,,,,,,,

 8月末のある都市でのかすみ草フェア時のことです。

 目が不自由な女性のお客様が付き添いの人と来店された。にぎやかな店内で、そのお客様は耳をすませて「染め色かすみ草って?」と聞かれました。付き添いの人が「ピンク、赤、青、黄色とか、色とりどりに染められたかすみ草です」と説明していました。

 お客様は「私は眼が見えませんが、今日、私は赤い色の洋服を着てきました。この赤い洋服と、ここにある赤色のかすみ草は似ている赤ですか?」とたずねられた。

 「よく似ているきれいな赤です」と伝えました。

 付き添いの人は「青が良いのでは?」と言っていましたが、、、

 彼女のこたえは「赤のかすみ草を1本下さい」

 赤のかすみ草を1本、ラッピングしてお渡ししました。

 「私にはいま見えます。この赤い色のかすみ草が見えるんです」と、笑顔。

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2009年11月21日 (土)

11月19日午前の例会(大岐センター)

■ → 本名敬 君のサイト

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本年のカスミソウ生産・販売終了

■2009年11月21日(土曜日) 雪の予報。

■6月から販売がはじまった今期のカスミソウ切り花は、11月20日(金)で宮城県仙台市の卸:仙花で終了しました。同社担当者の上原さんに夜遅く御礼の電話をしました。

 すでに来年の3月からポット仮植する除雪後定植の無加温促成型のカスミソウの品種の注文は終えています。12月中に2010年の7月下旬から11月上旬に生産・出荷販売する品種を確定することになります。その苗は4月から7月上旬までに各種苗会社からプラグ苗(セル苗)で納品されます。

■わが国のカスミソウはBF(ブリストル・フェアリー)という品種での導入が約四〇年ほど前に行われ、平成元年のバブル景気からの景気後退で、1990年代中盤から品種多様化となり、「雪ん子」が登場して10年間その中心品種となりました。2005年発売され、2007年頃から「アルタイル」が席捲し、2009年はアルタイルを軸として動くのがカスミソウ日本の状況でした。

 11月19日の午前に昭和花き研究会、午後にJA会津みどりカスミソウ専門部会で種苗会社3社による品種説明会が、それぞれ昭和村内で開催されました。

 私は午前中の会の主催者で、会の開始にあたり次のように挨拶しました。

■カスミソウの品種選定に悩む時代。また選んだ品種を栽培しても、生産地環境に合わずに思ったような草丈や品質にすることがとても難しくなった。BFの時代は、BFが合う地域(夏場は高標高地)に産地が形成された。いまは、社会、特に小売り環境が大きく変化するなかで、それに産地が合わせていく時代になっている。栽培品種や栽培技法の変化を求められる時代は、小売り環境・流通環境が大きく変化している時代である、ということを意味している。

 そのため、この3カ年の品種適合性のための産地の取り組みと同じような発想と労力を持って、出口戦略、つまり消費者を最終的に見据えて販売にあたっていかないと、これまでのようにお客様は卸売市場という発想では、仕事が成立できない。

 また、生産者のなかには、種苗会社が納品する苗の品質や、苗価格が高価格安定、納期の遅延等について苦情を言う。それは購入者の立場として、販売者たるメーカーに思う気持ちとして正しいことだろう。では、はたしてカスミソウを生産・販売する生産者としてメーカーという立場で、購買する生花店・消費者の立場から見て、正しいイメージが持てているだろうか?品種選定や不必要な時期に出荷をしたり、必要な時期に納品できなかったり、価格が適正化どうか、、、注文に応じられるかどうか?など、考えることは多い。

 また販売者・購買者の立場が逆転するなかで、その担当者の人柄や言葉遣い、対応という、商品品質ではない「品質」が、購買する動機になっていることも多いのではないだろうか?そうしたときに、適正な手段で生産したり、関与先である卸・小売り・加工・消費者に、人間として適切な対応をいつもしているのかが問われていることに気づく。

 品種選定は、育種・種苗生産の各社とともに販売店と消費者も巻き込んで、新たなカスミソウの市場を作っていくことが目標であり、お花の隙間を埋める品種を選定することが目的ではない。モノ作りから脱皮して、あらたな「かすみ草の市場」を消費者を主体とした世界に作る、ということが、それぞれの役割分担で目指していくことになる。

■このようにして考えてくると、2010年の取り組む課題は、「産地品質」ということになる。商品としては「森が育てたかすみ草」(フォレスト)の投入と、その具体的なプロモーションになる。

 商品品質(適正前処理、バケット低温流通、花持ち試験)→市場品質(各種プロモーション、納期の適正化、ベーシックアイテムとトレンドの商品構成、品質保障販売)→社会的品質(環境負荷低減プログラム・MPSなどの取り組み)

 産地品質は、種苗会社に不要なクレームを出さないなど関与先との提携の模索、卸・小売りとの連携、消費者(生活者)のカスミソウ体験の収集、新しい時代にあった関与先との懇談会のあり方、、、、などがある。生産者が環境負荷低減プログラムMPSABC、販売者としての団体としてはクオリティの取得が手段の適正化・国際標準化の指針となる。

 かすみ草の想いを消費者に伝え、また消費者のかすみ草体験を収集する小売り店頭での販売員の育成も重要になる。

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2009年11月10日 (火)

落葉

2009年11月 9日 (月)

今後の出荷予定

■今後の出荷予定。いずれも少量です。

 11月13日(金)大田、板橋、埼玉、福島終了。 
 16日(月)宇都宮終了。
 20日(金)仙花最終出荷予定。

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■有機質としての落ち葉を拾うのは道路の上でも良い。しかし土着微生物が付いた落ち葉を集めるというのは森のなかに落ちた葉とともに、腐葉した前年以前の古い葉を、混合して収集する、ことが目的。葉だけを見るのか、森の生産物としての葉を見るのか(見えない微生物群も見るのか)、かなり異なる。見えている世界観が全く異なる。

2009年11月 8日 (日)

きのはさらい kinoha-sarai(森の落ち葉を集める)2

■11月8日の午後、標高1000mの博士峠付近のブナ・ミズナラなどの自然林の落葉を集めて袋に入れ運搬した。

 近くにはブナ清水、山の神様がある。江戸時代に使用された博士峠旧道の道型に溜まった落葉を集めた。

 熊棚(くまだな)は1ヶ所、ミズナラの梢にあった。例年より少ない。ドングリは大量に散布され、落葉の下で根を伸ばしている。ブナは春に花が咲いたが、実を付けていない。

■この秋に集めている森のブナやナラ類の広葉樹の落葉は、再来年(2011年の5月)に、カスミソウの苗を育てるための腐葉土となる。来年(2010年)に使用するものは昨年に集めて積んであるものを使用する。2~3年堆積させ使用する。「森が育てるかすみ草」プロジェクト。「フォレスト」という新品種のかすみ草は、地域内の森林から集めた落ち葉をもとにしたポット用土で苗を育てるので、「フォレスト」が生きてくる。植物を育てる肥料となるもの、土、、、モミガラクンタンなどは、すべて域内の産物を使用することで、身土不二を実践する。地産地消とは、作るときにもその思想を生かさなければならない。他大陸のピートモスを輸送して使用したり、南洋の海鳥の糞グアノを輸送して肥料としたり、、、しない。

   開闢以来千年、一度も土壌消毒をしていない土地で育てている。

■→→→ 11月1日の木の葉さらい    →→→ かすみ草の苗を育てる5月18日 →→→かすみ草苗のポット仮植

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2009年11月 3日 (火)

日経東北版に記事掲載 11月3日

■本年9月に昭和村、10月のいわき市内でのかすみ草フェアの取材を受けたのですが、その記事が11月3日の日本経済新聞東北版に掲載されています。福島県内版だと25ページ、東北経済B面。取材記事は茨城県出身の冨田龍一福島支局長。

 東北人輝く 環境配慮し育成アピール 昭和花き研究会 会長菅家博昭(六段記事)

 花の先進国オランダで始まった環境負荷低減プログラム制度「MPS」を導入し、8人が登録した。七夕にカスミソウフェアは7年目の今年、全国で600店以上が参加するまでに広がった。消費者のことを考えて生産する。農業の未来はこの一点にかかっていると信じている。

 掲載記事 →→→ PDFファイル一枚(A4版)

2009年11月 2日 (月)

ki-no-ha-sarai:きのはさらい

■2009年11月2日(月)

 昨日(11月1日)は小野川の博士峠のブナ、ミズナラ、カエデ、ホウノキの落葉を集めた。「キノハ・サライ」という。

 集めた落葉に米ぬかを振り、積む。今年、2009年秋産の落葉は2011年の春のかすみ草の苗を育てるポット用土に使用する。来年、2010年の春に使用する落葉は2008年秋産を積んだもの。3カ年、雨に当てないようにして熟成させる。

■10月31日に隣・只見町で開催された森林文化フォーラム。→→→楽山舎通信

■ JFIフェア →→→花職人Aizu岩渕さん  →→→ 松島さん

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↓米糠(こぬか)をふりかける

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2009年10月29日 (木)

産地情報

■2009年10月29日(木曜)

 →→→産地情報

  地球上の花の生産・流通大国のオランダでは、来年から展示会が10月ホルティフェアと11月卸主催のトレードショーに、分裂開催となる。景気悪化にともなう卸の力が強まっており、また卸によるプロモーションもはじまりそうな気配のなか、B2BからB2Cで、欧州主要4か国でのプロモーションにフラワーカウンシルは転換するようだ。

 こうしたなか、10月23日に、来年11月にオランダでHPPが新しい花の展示会を開催する、と発表している。11月開催のトレードショーに新しい展示会が開催日時を合わせると、10月開催のホルティフェアの苦戦が予想される。→→→10月23日Nieuwe internationale tuinbouwbeurs

■今日から木の葉さらい(落ち葉集め)をはじめます。

■福島県白河市から西郷村、甲子トンネル近くの奥甲子温泉・大黒屋。→→→大黒屋

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KANKE/リンク

2006欧州視察

  • 20061101dsc00245
    2006年11月 JELFA欧州視察の個人写真記録。菅家博昭撮影。

2006年12月冬の沖縄

  • 20061203img_3812
    2006年12月の沖縄県内。花の生産地や街の様子。菅家博昭撮影。

2007年1月から

  • 20070401img_9892
    2007年1月から奥会津などの風景、菅家博昭撮影。

2007静岡カスミサミット東京

  • 20070201img_9619
    2007年2月1日に東京都内・大田市場で開催。

2007年4月から

  • 20070426img_5713
    2007年4月から、奥会津の風景、かすみ草生産作業風景など、菅家博昭撮影。

2007年5月の風景

  • 20070520img_0193
    2007年5月の奥会津の風景、かすみ草生産。菅家博昭撮影。

IFEX2007_TOKYO_01

  • 20071011ifexdsc02602
    144枚、菅家博昭撮影。幕張メッセ花の展示会。

2007年11月

  • 20071108dsc04006
    2007年10月オランダ、アムステルダムのホルティフェア、アールスメールマーケットでの印刷物資料

かすみ草写真集1

  • 20061010img_3904
    348枚。菅家博昭撮影。かすみ草生産地での撮影。

奥会津の風景01

  • 20060801img_4064
    387枚、菅家博昭撮影。おもに昭和村など。

2006北海道かすみ草サミット写真誌

  • 20060715img_0143
    2006年7月13日、14日。北海道夕張郡由仁町で開催された第4回全国カスミソウ北海道サミットinみなみそらち・ゆに

2006年夏の記憶

  • 20060913img_9418
    2006年の奥会津・昭和村、カスミソウ栽培の風景。菅家博昭撮影。

2006年秋の記憶

  • 20061114img_1169
    2006年秋の福島県奥会津の風景、カスミソウ栽培の様子など。菅家博昭撮影。
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