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2012年3月17日 (土)

山と水、田の循環

■2012年3月17日(土)雨。

 3月16日(金)福島市に行ってきた。ガソリンエンジンの自動車で会津から磐越道、郡山JCT、東北道下り線に入ってすぐ電光掲示板が二本松から福島西IC渋滞と表示していたので本宮ICから国道4号線に降りる。国道も混雑していた。東北道の上り線の安達太良SAから福島松川SA間は現在1年前の地震等の復旧工事作業のため1車線となっており、渋滞が日常になっている。

 天候も晴れだったので、行きは高速道、帰りは土湯峠で、と考えていたが、土湯峠往復のほうが時間が確実であった。

 福島市内の会場に12時30分着という指示に、ようやく間に合った形で、すでに講師・報告者は控え室に着席されていた。主催者の福島県農林水産部環境保全農業課の荒川市郎課長、遠藤保雄主任主査、二瓶直登主査、岡田隆史主査と挨拶・名刺交換。そして、講師の農水省生産局技術普及課森幸子課長補佐、東京大学大学院農学生命科学研究所(生産・環境生物学専攻)根本圭介教授、日本GAP協会武田泰明専務理事、天栄米栽培研究会内山正勝副会長(福島県岩瀬郡天栄村)。

 2時間30分のGAP(適正農業規範)研修会で大量の資料を受領し、講演でも日々の農業(経営・作業)での点検項目や、新しい着想など、また課題の放射能の問題についても断片的に新聞・テレビで聞いていた課題が、明確になった。まだ咳が残り、気もつかった。

■JGAPの武田専務は中国の香港から今朝、成田空港に帰国しすぐの来県であった。彼の地で食品バイヤー等の集まる催事に出てきた、という。その際、簡易型の放射線量計を持参して香港の駅構内等で測定したら 0.22μSV あり、会津などは 0.1 だからそれよりも高い数値(東京都新宿区は0.05)。

■昨年、県内の水田土壌や稲のセシウム移行メカニズムを現地で調査を続けた根本圭介教授の報告は、とても理解しやすい内容であった。ホールアウト後の空中から降下した放射性物質は水(雨等)ではあまり除去されずに有機質体(葉表面)にスポット状に残っており、それを1昼夜あるいは酸等で除染しようとしても5%も溶出してこないこと。

 そうした葉の放射線感光フィルム等での写真も見た。落葉への放射性物質の付着も課題である。

 こうした有機質(落葉、水田内の雑草、稲藁等)の分解や、土壌への付着物の分解や溶出の時間差を考えると長期的に地域全体のことを考慮しなければならない。

 ただ土壌質により固着したセシウム等放射性物質は、植物体により移行しにくくなるため、土を利用した栽培のほうがカリウム施用などの技術を含め、放射性物質の植物体移行の懸念が少なくなる。水路を通じて汚染水が植物体に吸収される問題であり、薄い濃度でも影響が出やすい。そのため水耕栽培は安全とななりえず、土をうまく利用したことを考えたい。

 山間地の物質循環の長所であった天然供給(滋養ある沢水の使用)が、今回の放射性物質の降下のなかでは循環吸収する可能性が高く、今後の水田稲作の持続性に課題となっている。

 またどのような時間差で降下した物質が分解・溶出してくるのか、山林・用水・水田をシステムとして長期的に地域全体をみていく必要がある。季節変動も大きい。

 高い空間線量率、浅い作土、低カリウム濃度の山間地水田は、沢水流入・排水不良などで水の挙動の分析調査が課題となっている。

■ 3月17日、18日は奥会津・三島町名入で手仕事展(編組)

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