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2013年1月16日 (水)

石川県史の記述、北陸戦争(会津・大芦村の戦争)

■■昭和四十九年(一九七四)刊の『石川県史 第二編』九百九十四頁に、明治元年の戊辰・北越戦争での加賀藩の動きは、以下のように記載されている。

 今枝隊の奥州進入

 今枝隊は九月九日加茂駅警戒の任を解除せられしが、更に津川口に前進すべきを命じられしを以て、五泉・石戸を経、十一日津川に着したりしに、十五日又前進の命を得、直ちにその地を発し、時等寺(塔寺の誤り)・滝谷・野尻・中向を過ぎ、二十日奥州大芦村に入り黒沢口の守備に任じたりき。
 然るに大芦が山地にして展望佳良ならず、且つ区域広大にして諸藩の軍亦少なきを以て、遠く斥候を出し塁を設けて厳守せしに、果然二十四日に至り、前夜浅布口の渓間より潜入したる敵は村端なる神祠の森林に隠れて射撃せり。今枝隊乃ち一分隊を以て応戦して友軍を待ちしも、各一方面の警戒に任ずるが故に来り助くるものなかりき。
 因りて一時中津川に退き、更に隊伍を整えて大芦に向かひしに、敵と山中に会せしかば討ちて之を走らしめ、次いで大芦の社地森林を攻撃し、敵をして黒沢口及び浅布口に退却せしむ。
 爾後今枝隊は、十月八日に至るまで大芦の守備に任じたりしが、敵既に降伏せるを以て凱旋すべきの命を得、九日その地を出発して十一月三日に金沢に入れり。
(略)
 東征総督府は九月二十九日令を発し、諸藩の兵出征の前後を以て順次本国に凱旋すべき命じたりしが、この時加賀藩兵の各地に屯するもの、
 津田玄蕃の手兵百九十人・附属砲隊八十四人は新発田に在り、
 山村甚之助の隊兵百四人は千手駅に在り、
 横地秀之進の隊兵九十六人は六日町に在り、
 青地半四郎の隊兵二百二十四人・附属砲隊七十四人は十日町に在り、
 今枝民部の手兵百二十八人・附属砲隊八十九人は大芦村に在り、
 掘悌四郎の隊兵百四人・附属砲隊四十三人は沼平村に在り、
 津田権五郎の隊兵二百十八人・附属砲隊四十六人、杉浦善左衛門の隊兵百九人・附属砲隊二十四人、大田小又助の隊兵百二十五人、田辺仙三郎の隊士九十六人は庄内・鶴岡にありき。
(略)
 この役、加賀藩の従軍者にして戦没せるもの百名を超えたり。その交名は左の如し。
(一〇〇三頁からの大芦戦死者十七名を掲載。「卯辰山招魂社記録」)

九月二十四日、陸奥(後、岩代)大芦村にて戦死
今枝民部家臣(十二名)
多和田平八郎意勝 三十七歳 響導役
小川六三郎長則 三十一歳 戦士
山川文太郎勝久 三十歳 戦士
藤田隼太郎信政 三十五歳 戦士
大舘采右衛門晴定 三十五歳 戦士
小杉半蔵久 四十九歳 戦士
宮島太一郎元清 二十一歳 戦士
金子五十松雋 十八歳 戦士
越中射水郡高岡町 甚三郎 三十一歳 役夫
越中射水郡高岡町 小十郎 不詳 役夫
越中射水郡中野村 彦三郎 二十八歳 役夫
越中射水郡朝日村 伊三郎 二十五歳 役夫

今井久太郎附砲隊(春日隊三名)
小原安之丞道正 三十五歳 伍長
小島惣左衛門義信 五十八歳 伍長
村田弥左衛門秀也 五十二歳 伍長

半井全吉隊(二名)
石黒政之丞祐之 三十六歳 斥候役
杉江久五郎一貫 三十一歳 斥候役

-----
石川県史記載のほかに、死者は
小三郎 三十一歳 役夫
七右衛門 大芦村で傷、十月十八日越後柏崎で死。

また高崎藩士が三名(岡登嘉藤治勝益五十一歳、関口長三郎則秀五十一歳、松本喜十郎五十四歳)、会津藩関係が五名(角田五三郎二十三歳、野村新平二十五歳、大島音之助、乙之助、喜三郎が戦死している。佐藤音之助は乙之助と思われる)

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