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2014年6月19日 (木)

奥会津大学、地域の調べ方(昭和村小野川)終える、、、ナリカミ様、カミ(猫沢)の塚の桜

■2014年6月19日(木) 午前零時すぎ豪雨

 
 6月18日は薄曇りで、フィールドワーク(野外踏査)には、よい天候でした。奥会津大学第5期が6月8日よりはじまり、今回は約30名の人たちと対話をしながら一日を過ごしました。10時より12時15分まで野外を歩き、13時30分より17時まで講義・対話しました。栃木県、群馬県、埼玉県からの参加者もおられました。また私が常日頃いろいろと教えて頂いている昭和村の先輩方も参加されているので、教えていただきながら、歩きました。(昭和村両原の羽染兵吉さん、下中津川上平の菅家和孝さん、奈良布の猪岐良雄さん、牧沢の天野昭一さん)。また受講生に三島町間方magataの菅家壽一(ひさかず)さんもおられ、いろいろと話を聞きました。志津倉(大辺)山の三方(北の間方、西の上平、東の大岐)の峠口は菅家が占めています。
 
 自分が暮らす集落を、なにをきっかけとして調べるのか?まず見えるもの、そして隠れて見えないもの、と調べることを提案しました。今回は80歳、85歳の村内の男性も参加されているので、歩く場所を考慮しました。
 
 小野川分校(現在、廃校。生涯学習センター)から雷神社参道前より。後で移動しながらわかってくるのですが、小野川分校前の国道401号と雷神社の間には水田があったのですが、道路脇に「古峯神社石塔(納札塔)」が立っていました。現在は、上坪の三島神社参道前の石灯籠の前に移転しています(道路改良時)。つまり、古峯神社石塔(納札塔)は上坪と上坪の中間にあり、それは雷神社の参道入り口に置かれた、のです。
 
 延宝3年に勧請(かんじょう)された雷神社は、単に雨を呼ぶのではなく、小野川地区の近世から近代の基幹産業であった麻栽培に関連すると思われるのです。
 
 参加された柳津町西山地区の一人の方より「おらほうでは、ナリガミnarigamiさま」と呼ぶと、ここで、言っておられます。昭和村では「ライサマraisama」です。
 
 曹洞宗妙典山大乗寺。地蔵堂から参道、境内を見ます。「ムツロク mutsu-roku」観音(寛保)、首の無い地蔵石像群。参加者より、なぜ首が無いのか?について、その場と午後の講座内で、受講者の一人より「明治になって神仏分離時に首を落とされた」「西山温泉の五畳敷からはじまったヤーヤー一揆の影響がある」。
 
 かしゃねこ(火車猫)の伝説の発端となる小野川村の地蔵堂を見ます。午後にその物語数話を読み合わせました。
 
 阿弥陀堂、五輪塔。そして三島神社。参道、境内。北側(のぼって左面)が舞台になっています。むかし、ここで農村演劇が上演されました。かしゃねこの物語のあとの時代にこの三島神社の堂宇は造られたことがわかります。この舞台で演じられたわけではないからです。
 三島神社境内を参道から見て、左が「うしろの沢(お城の沢)」、右が「おいせのみや沢(御伊勢宮沢)」。寄宮(よせみや)した相殿石祠もあります。会津藩保科正之の政策で服部安休が進めたものです。
 
 歩いて、小野川分校まで戻り、集落北端の「ごんげんさま」(供養碑群)を見ます。湯殿山供養碑を中心に、庚申供養塔、青面金剛像。大乗妙典経(一字一石供養)、さいのかみ(幸神)などがあります。ここの大きな白く枯れた栗の巨木には、かつてしめ縄が巻かれました。
 
 午後の講義のなかで、集落の北入口のさいのかみの栗の木と対で、南(上流側のカミ(上))の猫沢付近には、丸い塚があり、そこに植えられている桜の木にもしめ縄を張ったそうです。聴講参加者(地元の方)からの発言でした。これまで村の北の権現様供養碑群のところの結界と、南の山手側の村の入り口の結界が明らかになりました。
 
 小野川分校への帰途、大きな目印のアカマツのある名主家(渡辺武清家)の清水・池・アカマツ根元の稲荷様(石祠)を見て、戻ります。名主家は、南会津町田島に代官所(幕府直轄領・南山御蔵入領)があったときには、廻村時に昼食、あるいは宿泊をしています。家屋もそのような「とのさまが泊まる家」の構造になっています。野尻組(現在の昭和村)では、野尻の郷頭宅(渡部医院宅)も家の南手に池を配置し、同じような家構えです(野尻郵便局向かい)。
 
 会津藩の高札場(新編会津風土記では制札場)が野尻と小野川におかれたとあり、小野川の高札場は名主家宅前だと思われます。郷倉(社倉米)も名主宅前に近いところにありました。

★★★ 「青苧引手間」の人名について(6月21日、追記)
 海老名俊雄先生に文書をみていただき、校閲いただきました。
 
 おかや
 みくに
 おさん
 
 金一
 一(はしめ)
 寅吉
 丑松
 
 おはや
 おかや
 おつね

 

■奥会津大学   → 主催者実行委員会の報告(FB)
 
■6月19日の夜(都内) → 森聞き上映(民族文化映像研究所)


 
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むつろく
 
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中央のアカマツが名主家宅。喰丸峠(辻原)側の五本松と合わせ、冬の吹雪時の遭難を防ぐ目印として機能しました。 
 
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かしゃねこ伝説の発端となる、小野川村の地蔵堂。この堂宇を舞台にして芝居が行われた。大乗寺開山となる庵であったと思われる。
 
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今回の参加者には村内の方も多く、いろいろお話を聞きました。
 
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阿弥陀堂の内部と、あさがら。
 
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小野川集落(集落南方より)
 
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地蔵堂と大乗寺(右奥)
 
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権現様供養碑群と クリの古木(枯れ)
 
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清水(小野川村名主家の渡辺家の屋号は清水屋)
 
 
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アカマツの根元、西側の樹下にある稲荷様石祠。雪で胴部破損しており、代替。
 
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カラムシのつけば(浸場)
 
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