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2014年9月28日 (日)

只見川水害訴訟はじまる、次回12月11日

■ → 福島民報 2014年9月26日社会面


 
■電力会社側が争う姿勢 金山町民只見川水害訴訟
 
 平成23年の新潟・福島豪雨による只見川の氾濫で浸水被害を受けた金山町などの住民が、ダムを管理する電源開発と東北電力に対し約3億3800万円の損害賠償とダムの水をためる湛水(たんすい)の一時差し止めを求めた訴訟の第1回口頭弁論は25日、地裁会津若松支部(渡辺和義裁判長)であった。電力会社側は請求棄却を求め、争う姿勢を示した。全国で大雨などの自然災害が多発する中、ダム管理の在り方が問われる裁判として注目される。
 これまで住民側が電力2社に対して公開質問状を出すなどしてきたが、双方の主張は平行線をたどり、住民34人が原告となり訴えを起こした。口頭弁論で原告側は「(電力2社が)只見川流域のダムにたまった土砂(堆砂)を取り除いていなかったために川の水位が上昇し被害が出た」と強調し、家屋や家財道具などの損害賠償と、滝、本名、上田、宮下の4つのダムの湛水を一時差し止めるよう求めた。
 一方、被告側の電力2社は「原告側の被害は激甚災害に指定されるほどの自然災害だったのが原因。発電用の利水ダムを管理する被告に過失はない」として請求棄却を求める答弁書を提出した。具体的な反論は次回以降に明らかにする方針。
 法廷で原告側を代表し斎藤勇一さん(74)=元金山町長=が意見陳述した。「自宅や庭にはダムから流れ出たと思われる砂が堆積した。目を覆いたくなるような惨状だった」と当時の様子を語り、「家屋の浸水被害、田畑の冠水被害の要因は電源開発と東北電力が只見川に設置している発電専用のダム群によって発生したと原告団は受け止めている」と述べた。
 原告側は同日、会津若松市謹教コミュニティーセンターで記者会見した。斎藤さんは「初めての裁判でこの後どのような展開になるか分からないが、水害被害は川の水をせき止めているダムの影響があると考えている。草の根運動で証拠を集め主張していきたい」と話した。
 電源開発は「自然災害が被害の原因であるという当社の考えを主張していく」とし、東北電力は「これまでも地域の皆さまにご理解いただけるように説明に努めてきた。今後の裁判でも丁寧に主張・立証していく」とコメントした。
 次回は12月11日午後1時半から同支部で行われる。

■賠償検討の只見町民も注目 自然災害、ダム管理問う

 大雨などによる自然災害は近年、全国各地で大きな被害をもたらしている。原告側弁護団によると、農業用水や発電などのために利用するダムの放出水量を調節しなかったために水害が発生したとして住民が訴訟を起こした例はあるが、今回のようにダムに堆積した土砂を取り除かなかったために浸水被害が起きたとして争ったケースはないという。
 豪雨災害の発生から3年以上経過するが、ダムの管理責任を問う声は広がりを見せている。只見町の町民有志は国、県、町、電源開発に対し損害賠償請求を検討しており、7月に請求時効を延長するための「催告」の手続きをした。
 催告書によると、町民有志は、国は水害予防の適切な指導、県は河川にたまった砂の管理、町はダム放流の際の住民への周知、町内にダムを設置する電源開発はダムの水位を下げる対応などをそれぞれ怠ったと主張している。電源開発は、町内を流れる只見川の下流にある滝ダムにたまった砂の影響で氾濫の被害が拡大したことは認めたが、範囲が一部地域に限定されていた。今回の金山町住民らが起こした訴訟の行方を只見町の町民有志らも注目している。
 河川工学が専門の大熊孝新潟大名誉教授(72)=新潟市=は「ダムの底にたまった土砂を撤去するのは設置者である電力会社の責任と考える。裁判では自然災害に対するダム管理の在り方が問われる」と話している。

■※新潟・福島豪雨 平成23年7月27日から30日にかけて新潟県と本県会津地方を襲った記録的大雨。24時間降水量の最大値は只見町の527・0ミリ。県内では南会津、柳津、三島の3町の計150世帯511人に避難指示、喜多方、只見、南会津、西会津、会津坂下、三島、金山の7市町の計2571世帯6486人に避難勧告が出された。只見川の氾濫により家屋や道路、鉄道などに甚大な被害が出た。金山町の住宅被害は全壊23棟、大規模半壊33棟、半壊29棟、床下浸水19棟の計104棟に上った。

( 2014/09/26 10:41 福島民報ウェブサイトより)

 
20140926

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