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2015年3月11日 (水)

600年にこだわるより、からむしを1本1本刈り取る思想的背景の解明を

■2015年3月11日(水) 大雪です。


 
 今朝のNHKラジオニュース(全国版)で、会津若松市で、30cmの新雪、郡山の国道49号、中山峠で午前5時より、雪のため渋滞立ち往生の自動車50台以上と。只見線も午後より運転。

 会津盆地は新雪が50cmほど積もりました。
 風が強いので深浅がありますが、除雪が間に合っていません。
 今日も一日、60cm降る、という予報です。

 
■ 2014年7月、昭和村公民館で、最上苧(もがみそ:からむし)復活の経過を記録した映像をみる機会がありました。数十年ぶりの復活ですから、見聞きしていた地域の皆さんが刈り取る、という風景を見て、多くの気づきを得ました。
 
 
 約300年前の江戸時代中期からはじまった昭和村(野尻組)のからむし栽培(会津苧)は、途切れること無く継続しています。そうした意味が持つ意味はたいへん重要なことだと気づきました。
 昭和村のからむしは600年前と「村おこし的な古さのアピール」が続いていますが、その年数の根拠は何もありません。中世文書がほとんど残っていないのですから、またそのような伝承も無いなかの広告代理店による600年前という創作が、まかり通っています(1983年以降)。
 
 はたして現在の昭和村地域に600年前に人々が暮らしていたのでしょうか?
 
 
 からむしの価値は、確実に史実として300年ほど続いてきた価値が持つ意味を考えることをしなければ、わかりません。
 からむしの収穫は「1本1本、カマで伐ることが行われている」ということの現象の表現する意味の深さにこそ、文化的・社会的、そして経済的価値があったと思います。

 
 はるか古くから長い間、アサの栽培は、地域を超えて広く行われています。この収穫は奥会津では数本から十数本をまとめて抱え込んで引き抜くという作業により行われています。
 
 最上苧復活の映像は、からむしをまとめて刈り取る、、、、それは稲刈りのような印象です。アサの生産にもにた群としての植物をまとめて刈り取るものです。

 
 奥会津で使い続けてきたコウガイという穂摘み具は、熟した雑穀の実だけを刈り取る、適熟収穫の思想を持つ道具です。弥生時代の石包丁と同じ道具です。1本の幹から出た穂のなかの未熟な穂は後日に収穫します。一斉に根本から刈り取る、ということをしていません。
 
 1本1本刈り取るのは作業の外観で、実際には、出来上がる繊維品質にキズが無く良いもののみを見極めながら収穫することを意味しています。良い繊維になる植物だけを収穫していた時期があることを示唆するものです。
 
 今朝 未明に、徳永光俊『日本農法の水脈』(農文協、1996年)を読みました。江戸時代の農書や日記を分析した著者は、輪作体系(作りまわし)と、平準化(作りならし)という概念を摘出します。
 
 作物の立場から、その土を「すき」「いや(嫌い)」ということで見ることから「いやち」。連作を「作りかえし」と言っています。
 
 40頁で、「日本の多肥集約的な農法は、群れとして作物をながめるのではなく、1本1本の個体として作物を見舞う考え方を培ってきた」とし、
 「一人一人の いのちを大切にするように。日本列島で営まれてきた農耕の本質的な役割は、まさにここにあったのである」
 

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  • 20070201img_9619
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  • 20070426img_5713
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  • 20070520img_0193
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IFEX2007_TOKYO_01

  • 20071011ifexdsc02602
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  • 20071108dsc04006
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2015 からむしフェア

  • 201507_19img_6580
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