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2015年10月25日 (日)

カラムシの根が疲(つか)れる

■1988年・89年に聞き書き(録音を書き起こした)を記載した『福島県昭和村における からむし生産の記録と研究 〜「からむし」を通してみた植物と人間の共生〜』(昭和村生活文化研究会、1990年)を読み返す。


 これは民族文化映像研究所の故・姫田忠義さんに勧められ研究がはじまり、トヨタ財団の第5回研究コンクール「身近な環境をみつめよう」に応募し、予備研究・奨励研究の成果をまとめた報告書で、昭和村大芦、大岐での語りが記載された。
 
 調査当時の関心と、今の関心は異なるので、繰り返し読み返すと、故人の語りのなかの言葉、表現の深さに、いま改めて気づく。同じ表現を同じ地域の複数の村人が言っているので、それは「地域文化」として、当時までは固定され継承されてきたのだろう。
 
 
■ 1915(大正4)年生まれの五十嵐初喜さんは、からむし畑のウセクチについて「苗(根)がこう、、、、根が疲れてきて、だんだん うすれていく」(71ページ)。「原因は根の疲れ」(132ページ)、「カラムシを採った後の二番ほきは、とって挽く場合もあるが、根が疲れるから、採らないほうがよい」(135ページ)。



 1919(大正8)年生まれの五十嵐チョウノさん。赤いカラムシは「畑が、もう疲れてきたとこさ おもに でる」(123ページ)。

 
■ これらの表現は、現代なら「畑の土がだめになる」「いや地」「土壌障害」と、土の側からの表現が多い。一方、かつてのカラムシ生産者は、カラムシの側(立場)での表現をしている。
 
 カラムシの根が疲れる、、、、、畑が疲れる、、、、、
 
 
20140522dsc05451



2015年5月22日、発芽してきたカラムシ(昭和村大岐・高畑の大畑)
以下写真は2015年に撮影(jpgファイルネームの2014は誤り)
 
20140522dsc05461



カヤ(ススキ)敷き、カラムシ焼きをする。
本来はコガヤを使用するが、これはタカノハススキ
 
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類焼防止の波トタンをまわす

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風下から火を付け、カヤを焼き、発芽したカラムシの芽を焼く。
 
20140522img_5065



 
ボーガヤ(ススキ)だと植物茎が太く、燃焼の際の火力が強く、カラムシの根まで焼けてしまうので、細い茎のコガヤ(カリヤス)で「チロチロ」と焼くのがよいとされる。 

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焼いた畑に施肥し、前年の湿ったイナワラで敷き藁をする。
ネリ(稲架)の最上段に干した「カサワラ(傘藁)」が良い。
それを晩秋に、カラムシ畑のほとりに積んでおくと湿ったまま保管できる。
湿った藁(ワラ)は、風で藁が飛びにくい。

 
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2015年5月17日、昭和村大芦 カタクリまつりの日に撮影。

垣にするカヤや、焼き草(カヤ)は乾燥。敷き藁のワラは湿らせる。
 
20140517img_4888



イナワラ(カラムシ焼き後の敷き藁に使用するので湿らせておく)。
右手がカラムシ畑。垣をする杭は立っている。

 
 20140517img_4880


昭和村大芦。5月中旬のカタクリまつりの時期前後が、カラムシ焼きとなる。

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