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2010年4月18日 (日)

遠距離通耕

■今日届いた本。

 小林茂『農耕・景観・災害 琉球列島の環境史』(2003年、第一書房)

 遠距離通耕とマラリア(145ページから)。

 租税の一部としてコメの納入を課せられていた(人頭税)。水田にとぼしい「低い島」の場合、それにむけて石垣島や西表島などのような「高い島」への遠距離通耕によりイネを栽培。「高い島」はその地表水に富んだ水文環境のため、マラリアの有病地となり、そこに居住してイネ栽培に従事するのは、感染のリスクが高かったからである。ただし通耕のためには短距離ながら航海が必要で海難という別のリスクをともなうこととなった。

 遠距離通耕は、人頭税の賦課が開始されたとする寛永14(1637)年を、100年以上もさかのぼる時期から行われており、遠距離通耕がマラリアに対する文化的適応として意義をもつとすれば、すでに16世紀前半にはこの地域にマラリアが蔓延しており、これに対応する土地利用様式として確立されていたとみなければならない。

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